*後書*

 


 あれはもう遠い昔、審神者になりたての頃のことです。
 主は当時すでにモスキート音が聞こえない中年耳。バミちゃんの攻撃声を思い切り聞き違えていました。ええそうです「つ」と「す」を間違って聞いてたんです。
「この子はなんでいつも敵に向かって『好きだ』『好きだ』と言ってんの? なんか言われがあるのかな??」
 冷静に考えりゃんな訳ないだろと思うのですが、当時堀川君の出陣ポエムとにっかりの18禁下ネタ(※まだpocket実装前でDMMも18禁だった)にすっかりあてられていた主は
「そうか脇差って変化球枠なのか!」と思い込み、「鯰尾だけがまともなんだな……」という誤った認識のもと脇差達を連れ歩くこと数日、やっとバミちゃんが「すきだ!」ではなく「つきだ!」と言ってることに気がつきました。
 しかしここでも勘違い。
 バミちゃん、敵に向かって「月だ」「霧だ」と言っているとは風流な子……!(※歌仙入り) さすが記憶がないと戦い方も一味違うな! よくわかんないけど『円月殺法』みたいなもんだろ、きっと、絶対!
 ……結局攻略wikiを見て正しい漢字を脳内で当てられるようになるまで、こっちの勘違いは治りませんでした。
 いちばんの変化球は主の脳みそだっつの。

 そんなわけで、倶利喰はもともと、主の聞き間違いから生まれたこちらの話を一番最初に書き始めていたのです。が、思いのほか加羅ちゃんとバミちゃんが書きにくく、18禁に突入する前にワンクッション欲しくなって『夏送り』を書いたら以後数年間放置、という体たらくに……。やっとキスより先に進んだよ……。
 伊達政宗の気配の所為か、加羅ちゃんが思いのほかロマンチストでなかなか強引な展開になりません。感情言語化能力を持たないロマンチストって……小説ではめちゃくちゃ書きにくい……!





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