初プレイ当初、初夜を迎えた朝あたりまでの、滝川の言動がちょっと硬く感じて、吉原ナンバーワンにしてはアレじゃない……?と思っていたのですが……
クリア後の2周目プレイは既に滝川の過去を知っているので、あの微妙な距離感と揺らぎはヒロインに対する思い入れなのか……と想像するとそれだけで冒頭からちょっと泣けてくる。初読みと2回目以降で、同じ文章が全然違う印象に取れる。そういう繊細さが心地よいシナリオです。滝川編は全編を通していっつもホロリとさせられてる。
攻略キャラクターのうち、3回目の逢瀬「なじみ」で速攻で抱いてくれるのは滝川だけなんですが、ヒロインに近づきたい理由が滝川サイドにちゃんとあって、抱く前からヒロインへの思い入れが一番強いのは滝川だからなんですね。巧いな……
そんななのにヒロインときたら抱かれた翌朝に滝川に向かって「あなたを身分だけで選んだ」とか滝川の胸を抉るようなことを……やめろ! せめてもっと己の心をオブラートで包んで人と話せ!! 2周目以降はどっちかというと、世間知も無く恋愛機微もわからないおぼこ女のヒロインが、ギリギリで耐えてる滝川に鞭打つようなセリフを言うのを冷や汗かきながら見守る感じですかね……最後はちゃんと滝川に寄り添える女にきちんと成長するのでまあ良しとするか……って思いながら。
立ち絵は滝川がいちばんイケメンだと思います。色味も上品でキレイ。
「脱がない」設定はリアル吉原の遊女が脱がないとこから着想したのか、と思いますが……。「滝川は脱がないのが売り」みたいな話を冒頭でちょこっと入れといてくれるともっと印象づいたかも。1周目は中盤からわりと唐突に「背を見せない」情報が晒された印象があって、「背中を隠してる」と気づくのに時間がかかったので……。
幾度か読むと、「唐突というより文章の文字数が取れない中で、このタイミング以外、これ以上の情報が出せなかったのだな」とわかりましたが。
しかし……男女逆転してても吉原はネタとしてはえぐい……。一番最初に滝川編と岳人編をプレイしてたら、吉原人生のシビアさにおののいてやり込みプレイは難しかったかも。甘いだけの朝霧編は本当に救い。
菊屋編をプレイすると、菊屋の男の子たちはみんな終章間際までヒロインに手を出さないので、扇屋に戻った時には滝川のスピード感がいっそう増します……2章で初夜になるの、すべての傾城を通して滝川だけなんだもの。
「初恋の子!俺の!」とかって速攻で抱きに来てるわけで……。
ヒロイン的には聞くのが早すぎる「俺のもの」発言とか、こういう占有欲が最初からきちんと発動してるのが奥深いです。ヒロインの体は気遣ってるから……滝川はホントにこの頃からヒロインが好きなんだなー。好感。